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119 英語の思い出

昨日に引き続いて、しばらく「思い出」シリーズといこう。

あれは忘れもしない、全国模試。英語の長文読解の問題だった。
英語の苦手な私は、問題文の中で知っている単語を探していた。それをとっかかりとして全体の英文の意味を推理する為だ。英語力に著しく欠ける私が、毎度用いる手口である。
問題文中、何度も出てくる単語があった。授業で習ったことはなかったガ、知っている単語だった。ある意味、ものすごーくよく知ってる単語だっタ。

それは、「Sex」。
おいおい、「Six」の間違いじゃナイぞ。「Sex」だ。何度見直しても「Sex」なんだ。
どういうコトよ? この問題文、Hな単語が踊ってる〜〜〜っっ。

アワ喰った。他にも「男」を示す単語や「女」を表わす単語が出ているようだ。・・こ、これはナニか助平なコトが書いてあるんですカ? 学校の試験でこんなんヤっちゃってエエの? これは保健体育の授業なの? そういう意図でもって訳すべき?
もう、怖ろしくパニクった。答案用紙がピンクに見えタ。頭の中であんなコトやそげな妄想が次々と浮かんでは消えていく。

私は考えた。必死こいて考えた。
オカシイ。モノは全国模試である。「Sex」という文字が私の想像する通りの意味だとしたら、ヤバすぎる。教育委員会が黙っちゃいない。この問題を考えた教師だか教授だかはきっと左遷だ、間違いない。
・・というコトは。「Sex」には何か別の意味がある?

結局、よくよく文を読み砕いてみれば、「Sex」=「性別」と取れた。恥ずかしながら、当時の私は「Sex」をカタカナ読みしたまんまの意味でしか知らなかったので、パニック起こしてしまったのである。ああ、全国模試で「Sex」が出るのはオカシイと疑って良かった。すげぇ恥を掻くトコだった。


さて。コレには後日談がある。
疑うことを知らない、無垢なる生徒たちの多くが「Sex」をまんまの直球で訳したらしい。解答用紙は、かなり面白いコトになっていたそうだ。添削した答案を返す時、英語教諭がやたらとニヤニヤしまくっていた。

曰く、「お前ら、バカだなぁ。学校で出す問題でスケベが出るワケないだろう〜(ニ〜ヤニヤ)」
全く以て正論ではあるガ、高校生のガキんちょなんざ、そのテのコトしか頭にねぇ時期なんだよ。そういうお年頃なんだよ。それを知ってて出題したなら、これはかなりにエゲツない引っかけ問題だと思うのだガ。

私は辛くも難を逃れたが、とても恥ずかしい解答文をしたためた無垢なる同級生諸君には、同情をば禁じ得ない。ああ、みんな元気かなぁ?

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