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152 心温まる電話
2007年2月17日(土)

電話が鳴って、取ったらなんや怪しげな化粧品だかの勧誘だった。
で、うぜぇなーと思いつつ一瞬黙ったら、「お母さんはいらっしゃる?」 と訊いてくる。

時々あるのだ。電話口の私の声を小中学生と間違える奴。余程たどたどしくしゃべっているのか、それとも超高音域の声音なのか? 謎であるが、この勘違い、かなりの頻度で発生する。
「お母さんは居ません。遠くの病院に入院中です」 と答えてみる。嘘じゃないし。更に、
「いつ帰ってくるか分かんないの……」 とも付け足してみる。これは嘘だ。でもって哀しげな語尾の「……」がミソでキモ。

電話口の勧誘おばさんが、
「まぁ。……あの、お母さん早く治るといいわね。頑張ってね」 と言ってくれ、
「ありがとうございます」 と心からのお礼を言って電話を切った。
ウザい電話が、ちょっとした配慮で心温まる電話になった。しゅばらしい。

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