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072 ご臨終デス(1)  ※より抜き日記--02/09/14

昔日の人々が死に瀕して言った言葉。俗に「臨終の言葉」なんて申しますが、コレって面白いですわよね。
その方の性格・人となり・生き方が、如実に表れていると感じます。

ポピュラーなトコロでは、ゲーテさんがおっしゃった 「もっと光を!」 なんて有名デス。
ゲーテさんは知らない方もいらっさるかな? いや、ワタクシもようは知らんのですガ・・・ (^^;

えーっと。なら、ナポレオン1世は知ってるよね? フランスの皇帝さんでいらっしゃいます。どら焼きの上半分をちぎって被ったようなお帽子姿でお馬さんにまたがってる絵画。多分、見たことおありでしょう?
彼は 「フランス・・・軍隊・・・ジョセフィーヌ・・・!!」 なんつって亡くなったそーです。

ちなみにジョセフィーヌとは彼の奥さん。祖国と戦争と激しい愛。彼の人生の全てがこの3語に集約されているようにも思えます。なんつーか、切ないですね。一兵卒から皇帝までの道を駆け抜け、そして、没落していった彼は、一体最期の死の淵で何を想っていたのでしょう?

日本にも、足軽から太閤にまで上り詰めた豊臣(羽柴)秀吉クンっつー有名人がおりますガ、彼の時世の句は 「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速(難波)のことは夢のまた夢」 なんだそーで。彼らにとって、振り返ってみた己が人生は、走馬灯の如く、実感を伴わない夢まぼろしのようだったのかもしれません・・。

宗教関係者の発言も見てみましょう。
イエス・キリスト(キリスト教開祖)サマはゴルゴダの丘で十字架にはりつけにされた時、「神よ!どうして私をお見捨てになったのですか!!」 と天に向かってお叫びになったんだそうでして。この辺り、ラテン語の「エリエリ ラマ サバクタニ」 としてもメジャーな言葉でございます。

「右の頬を打たれたラ、左の頬も差し出しなさイ」
なんて、おっしゃっている<聖人・キリスト>の姿ではなく、<ナマの人間・キリスト>を感じます。

ワタクシ、個人的にこの言葉とっても好きです。なんか困った事態が起こると、心の中で 「エリ エリ ラマ サバクタにぃ〜? 」 なんて呪文のよーに唱えていたり致します。神の子・イエスが見捨てられちゃうくらいなんですから、ワタクシごとき凡人が見捨てられてもしょーがねーかナ? と思えて、幾らか気分が安まります。

仏教の開祖・ゴータマ・シッダー・ルタ(仏陀)サマは 「もろもろの事象は過ぎ去るものである。怠ることなく修行を完成しなさい」 と申されたそうで。死の床にあってまで、なんとも堅苦しく、説教臭いお方デス。 「ブツクサ抜かしとらんでとっとと昇天しやがれ!」 なぞとは傍に居たお弟子サンたちは考えなかったのでございましょーか?

こんなコトを考えるから、ワタシにゃ仏罰が下るんだなぁ〜・・・。
「エリ エリ ラマ サバクタニ!!! 」(神は我を見放したぁぁ〜〜〜!!!<(T◇T)> )

■次回に続く

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