049 着飾るオトコ
東京最後の思い出(?)ってコトで、上野動物園に行って来ました。尻の重い私たち夫婦は、関東圏の名所をほとんど見る事も無く故郷へ出戻るハメになるようで・・・最後の思い出とゆーよりは、<最後のあがき>でございます。
入園料大人600円也は、イマドキものすご〜くお安いですネ。園内はなんだか、のんびりムードで良かったです。でも、たった600円の入場料で、こんなに沢山の動物達の餌代その他が賄えるのかしらん?? とちょっと心配にもなりました。遠い異郷の地から人間の勝手で連れてこられた動物達です。くだらんコトに使う税金はこちらの方に回して頂きたいですね。
さて。動物園には鳥も沢山おりました。
動物、特に鳥に顕著だと思うのですが、鳥はメスよりもオスの方が派手な格好をしてますな。縄張り争いや、メス獲得の為にそのようになっているようですが、オスの方が洒落たキレイな尾羽や目立つ色の羽飾りをつけています。
人間はメスの方がオシャレですが、考えて見ると自然界では珍しい珍獣だってコトになりそうです。
そんな事を考えながら、動物園を回っていたら、<タンチョウヅル>に出会いました。
白と黒の身体に頭の赤いアクセントがなんとなく日本っぽい、あの大きな鳥でございます。
このタンチョウヅル。今まで観てきた鳥と違って、オス・メスの違いがほとんどありません。オスの方が若干体が大きいというくらい。羽も模様も飾りも全く雌雄に違いが見られません。
「へ〜。タンチョウヅルは他の鳥と違って、オス・メス平等な柄なのね〜」
と、ダンナちゃんと話していたら、横にいた年配のご婦人が、ご親切に解説してくださいました。
それによると。
ハデな模様のオスは、全く子育てをしないのだそうです。縄張りとメス獲得にのみ闘志を燃やし、卵を産ませちまえば、ホイサッサと次のメスを探しに行く。ヤリ逃げ野郎なんだそーです。
それに比べて、ハデでない(メスと模様の差が無い)オスは、メスと共同で巣を守り、いっしょになって子育てをやるのだそうです。家族を守っていくのだそうです。
ほうほうほう。
いや、勉強になりますね〜。ゴテゴテと外見ばっかし気にかけるキザったらしいオトコなぞ、オンナにとって、ものの役には立たんぞい! ってコトですか。自然界の鉄則かい?
「女以上に着飾った男なんて、ケだわよ。ケッ!!」 ダンナちゃんにそう申しましたらば。彼曰く。
「ボクは着飾ってナイ」 ・・・んだそーで(笑)。
いや、確かに。その日のダンナちゃん、頭の毛は幾らか逆立っておりましたが、それは寝癖の名残りであって、オシャレさんとは程遠い・・・。
着飾る男にゃならんでいいが、身だしなみに気を使う程度にはなってくれても構わないよ・・・。
懸命に毛づくろいをする可愛い動物達を眺めながら、そう思ったワタクシでありました。