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031 適量、とは・・・?

 *入院中のネタなのですが、「ボクイキ」よりはこっち向きだと思いますんで、「ひねもす」に入れてみました。ちなみにお食事中の方向きでもございませんので、ご注意くださいませ。

 とある入院中のうららかなる日。
 私以下、数名の古参患者はご新規の入院患者さんから、ある相談を受けたのです。

 「大」の方の検査を受けることになり、看護婦さんから容器を渡されたそうなんですが、一体どのくらいのブツを入れておけばよいものなのでしょうか?・・・と。まあ、このような趣旨のご相談でした。
 子供の頃にやった、このテの検査では、専用容器は小さなビニール袋だったように記憶しております。ですが、この時ご相談者が受け取った容器は、例えるならアイスクリームのミニカップ。駄菓子屋さんにて30円くらいのクジ付きで売られていそうな容器でした。なるほど。適量に悩むのも分るような気が致しますね。

 「やっぱりひとかけじゃないの?」
 「ひとかけって、そんな硬そうな・・・。第一、ひとかけって言っても人それぞれでしょう?」
 「少ないよりは多い方がいいよ。ほら、大は小を兼ねるって言うし」
 「山盛りよ!インパクトがある。検査も優先してもらえるかも」
 「そんなの、フタが締められないじゃないですか〜」

 なぞと、キタナイ話の花盛り。あーだ、こーだと多種多彩な意見が飛び交ったあげく。
誰だったかが、突然ぼそっと、こう言ったのです。

「すり切り一杯!」
 一瞬、シンと静まりかえったご一同。次の瞬間、満場から賛同の拍手が沸き起こりました。

 素晴らしいですね。
 これぞ「かぐわしき回答」! まさしく「適量」と申すべきでございましょう。

 ちなみに。素晴らしき回答を得た質問者であるご新規さんが、本当に「すり切った」のか? もしくは、どうやって「すり切った」のか? は、当局では一切関知しておりませんので、あしからず。

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