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029 こんな親イヤじゃ! (Aちゃんへ すまん、バラしてもうた・・・)

 地元の友人に耽美系小説の信奉者がいる。このたび彼女が待望の男子を出産した。以下はその時のお祝い電話中の会話であります。

  私:「おめでとう。頑張ったね」
 友人:「ありがとう!私、この子には私の大いなる夢を担ってもらうつもりよ」

     私:「健康に育ってくれればいいじゃん」
 友人:「ううん。スッゴイ痛い思いして産んだんだから、この子には私の夢を叶えてもらうの!」

  私:「・・・・アンタの夢ってナニよ?」
 友人:「小さい頃から語学の勉強させておいて、学齢期になったら、ドイツのサナトリウムに入学させるの!モーリスの世界よ。モーリス!!」

   ちなみに「モーリス」とは、知る人ぞ知る「同性愛」をテーマにした映画の題名である。おまえは産まれたばかりの自分の息子をホモにしたいんかい!? ああ!?
 しかし、「モーリス」と「サナトリウム」を嬉々として連呼し続ける友人に私が言うべき言葉は別にあった。


  私:「あのさ、アンタの言ってる「サナトリウム」って、もしかして「ギムナジウム」のことじゃないの?」
 友人:「・・・(しばし沈黙) あっ!!」

   産まれたての友人の息子はホモばかりか、危うく病人にまでされそうになったのである。
 子供は親を選べない。

 私はこの子の将来を憂えている。

作者注(1)
「ギムナジウム」:(Gymnasium)ドイツの9年制中等教育機関。
耽美系小説に置いて舞台となること多し。寄宿舎とかね。

「サナトリウム」:(Sanatorium)療養所。結核、精神疾患などを治療するための高原や海浜などに建てられた療養施設。サニタリウム。
まあ、似てるけどさ…間違うなよなぁ。 (「三省堂ポケット カタカナ語辞典」より抜粋) 

作者注(2)
別にぴーしゅけはホモさんに偏見を持っているワケではありませんです。耽美小説だって読むしね。

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