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025 トホホな遺伝子

  去年の暮れに私は炊飯器を破壊してしまったのだが(「日記」参照のコト)、その話を実家の母にしたところ、なんと! 母も釜を壊したことがあるのだそうな。
 私の場合は掃除中に棚にぶつかり、結果として落としたのであるが、母はひょろりと出てきたゴキブリに驚いて、ちょうど手にしていた炊飯器を落としたんだそうである。(足の甲の上を駆け抜けられたらしい)
 そんなこと今まで一言も言わなかったクセに。寿命で壊れたってあの時は言ってただろーが! 家人をも、いとも容易(たやす)く欺いてしまうとは。我が母ながら、やはり、あのお方は(あなど)れん・・・。

 「やっぱり親子ねぇ。血は争えないって言うけど、本当ねぇ」
 やめてくれ!勘弁してくれ!解放してくれぇ!!
 我が二親(ふたおや)が、一粒種であるこのワタクシに引き継がせた遺伝子の数々は、マコトにもってロクでもないものばっかし!なのだ。

 先ず、偏平足(へんぺいそく)。その上、小さな足(サイズ22.5cmの靴がデカイんだぜ!靴買うとき困るのよ)。そして、平べったい体付き。多分、あばら骨が平均値よりもツブレた形なんだろう。
 顔かたちは長細い母と三角形の父を両方引き取ったらしく、長くて三角。髪の毛は剛毛。その上、つむじが2つもある!

 まさしく、頭のてっぺんから、足の先まで「ロクでもないものの集大成」を受け継がせてくれたものだと、我が身を見るたび、ムナシクなる。

 唯一マシな遺伝子は、父が残してくれた胃が丈夫だというもの。父は若い頃結核にかかったことがあったが、当時よく効く新薬はかなり胃に負担をかけたらしく、そのせいで、薬が使えずに亡くなる方もいたという。
それなのに、我が父はどれほど大量の薬を使おうと、ケロリンパとしており、それで治ってしまったんだと。私もお世辞にも丈夫だとは言えないが、胃が丈夫なお陰で随分助かっている面がある。
 母から貰った遺伝子でありがたいものは、本を読むことが好きだということ。そのお陰で文章を書くのも好きになった。このHPが存在できるのは、母の遺伝子のお陰なのやも知れませぬな。

 しかし!やっぱり!どう言い繕つくろっても!!!
 炊飯器を叩き壊す遺伝子まで受け継がせるのは、あまりと言えば、あまりにムタイ。
 トホホな遺伝子の継承は、もちっと、よく考えて行って頂きたかった・・・と思うワタクシなのでありました。

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